さて、マンションの管理会社に電話を入れたところ、住民からの苦情・・というほどではないが、生活にそれなりに支障を来している、と受け取られたのか、「ご迷惑をおかけして・・」的な低姿勢な対応なのであった。
ふーむ、費用の心配は無用であったか?
その後、エレベーター管理会社と具体的な日程の調整を済ませ、いよいよ今日が調査の日である。
やってきたはのは、エンジニアらしい作業服の方二名と、営業らしいスーツに身を包んだ方一名の合計三名。
まずは彼らの前で、このまえ我が家で実施した検証を再現してみた。
エンジニアの片方がエレベーターに乗り込み、もう片方の携帯電話に「これから移動します」と伝えてきた瞬間、モニタースピーカーがピーーーーーーと鳴り始めた。
確かに鳴ってますね、と全員で確認したところで、おもむろに携帯ラジカセが登場?
どうやら、他の場所では AM ラジオにノイズが乗る、という事例があったらしく、それを検証しようということらしい。
ところが、我が家はもともと AM ラジオって入りにくいのよね。
いくらチャンネルをチューニングしても、どの局でもザーザーというノイズまじりなので「これは検証になりませんね」ということになってしまった。
えーいいのかそれで、、、と思いつつ、今度は壁コンセントの電気を検証することになった。
このマンションのエレベーターは 200V らしい。
マンションのおおもとの電源供給上でエレベータ用と各部屋用(100V)とで分けられているらしいのだが、エレベーターのインバーターのノイズがおおもとの電源供給を通じて来てしまっている可能性があるのだそうだ。
ということで、壁コンセントのそれぞれの電極から電流ノイズ測定器に接続し、エレベーターの停止時、稼働時それぞれの電流をサンプリングしはじめた。
通常、電流はきれいな正弦波を描くのだけど、ノイズがのると波形の上部、つまり高周波のあたりでピキーンとトゲが立つのだそうだ。
なるほど、わかりやすい。電流のノイズを視覚的に認識できるという訳。
この測定器、かっこいいなぁ。家にも一個ほしいな。
ところが、その測定器が彼らが持っているなかでは古いタイプのものらしく、なんだかあーでもないこーでもないとスイッチをいじり倒している模様。
どうも測定器をうまく設定することができないらしい。おいおい、、、
やっと思いの通りの測定間隔(電流をサンプリングする間隔)を見つけたらしく、エレベーターを何度か動かしたり停めたりしていたのだけど、「おかしいなあ」を繰り返しつぶやくエンジニアと営業氏。
計測機上で決定的なノイズが記録されないらしい。
ということは、電流よりも電波なのか?
けっきょく、ノイズの根本原因がなんなのかよく判らない調査結果となったのだが、営業氏いわく、「いまエレベーターの電源供給部分に絶縁トランスをかまそうと発注しているところなので、もう少しお待ちください」とのこと。
え、根本原因は電源だと踏んだ上で今日の調査だったということなのか?
さらに「少なくともエレベーターがノイズのトリガーとなっていることは間違いがないので、対処はさせていただきます」というので、まぁわかりました、ということで今日のところはひとまず調査終了となった。
やれやれ、、、
とりあえず、、、絶縁トランスがいつ設置されるのかはまだわからないけれど、それでもノイズが消えなかったらやっぱり原因は電波、ということになると思うのだけれど、そんな金のかかる対処をするくらいなら、今日の調査って無駄な訳じゃん。
ぼくも、業界は違うがエンジニアの端くれなので、そんなかれらの物言いがどうにも気持ちわるい。
まいいか、、、対処すると言っているから。
絶縁トランスが設置されるまで、ちょっと悶々とする日々かもしれないのであった。
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