「ガロ」って知ってますか。
白土三平さん(ぼくと誕生日がいっしょ!)とか、蛭子能収さんとか、つげ義春さんとか、が漫画を掲載していた雑誌で、出版されていた当時、ぼくは東北の田舎に住んでいたのでガロそのものを買ったことがほとんど無かったけど(本屋で見かけても財布にお金が無かったか、お金があるときに本屋に行っても既に店頭から消えていた)、小学生〜高校生にかけて単行本として出版されていた白土三平さんやつげ義春さんの作品は大好きでむさぼり読んでいた。
その「ガロ」っていう雑誌で安部慎一さんが発表した「美代子阿佐ヶ谷気分」という漫画が、この度映画化されたのであった。
この映画に、ぼくはちょい役でほんのちらっと、出演させていただいて、あと何曲か音楽を制作しました。
ちなみに、原作者の安部慎一さんは、「スパルタローカルズ」という超格好いいバンドの Vo & Bass 兄弟のほんとのお父上だ。
スパルタローカルズは、「トウキョウバレリーナ」という曲がほんとに格好よくて、この曲がリリースされた当時、渋谷のタワーレコードの視聴コーナーでこの曲を聴いてあまりに格好良すぎて、思わず視聴コーナーで泣いてしまったくらい、良いバンドなのだ。
そのスパルタローカルズももちろん楽曲が使われていて、ぼくが作った音楽と共演させていただくなんて、なんて光栄なことでしょう。
ぼくが作った楽曲の一つ、「涙の訳」というタイトルのインスト・サイケ。
これはバンド演奏のようで全部の楽器をぼく一人で演奏しました。
サイケ風ドラムを叩いてよ、って、ぼくのまわりに居るドラマーに頼みにくかったのでドラムも僕がスタジオで叩きました。
だってサイケ風=下手ドラムだと思うのですが、下手ドラマーは知人に居ないんだな、これが。
ぼくのイメージでいう下手ドラムって、あれですよ。
フィルで、タムを8分で二発くらい叩くのがやっとなやつ。
コーラスの頭でシンバルをひっぱたくのが精一杯な感じのやつ。
キックとスネアの8ビートのコンビネーションがたどたどしいやつ。
そんな初心者なドラマー、居ないよいくらなんでも。
なので、自分でやったわけ。ほんとの初心者。
その甲斐あって、なんだかガレージ系でほんとに演奏しているかのような、生々しいサイケになりました。
あと、町田マリーさんが劇中である歌を歌うシーンがあるのですが、その伴奏ギターも僕が弾きました。
そのシーンで、ギター奏者の役を演じているのは、なんと岸野雄一さん。
岸野雄一さんは、映画美学校の僕の先生なんです。
こんなところで共演(?)できるとは。
世の中面白いねぇ。
撮影現場で何度も何度も町田さんと練習したのですが、メロディが単純な素敵な曲なので(ちなみにハマクラさんの曲です、、なんて曲かは映画を観てのお楽しみ)、他の出演者の皆さんが待ち時間に口ずさんでいたのがとても印象的でした。
映画は、今年初夏に渋谷のイメージフォーラムで上映されるそうです。
この前、初号試写を拝見しました。
自分が関係しているから、嫌らしいのであまり言いませんが、でもぐっとくる良い映画。
こうご期待。
0 件のコメント:
コメントを投稿