2009-12-31

ただそのときを待つ

もうすぐ、2009年も終り。

今夜、毎年恒例の帝釈天初詣に行った際、むこうで「厄払い」もやってもらおうと思う。

年が明けたら、厄年なんだよね。

まぁ、なにがどうであろうと、淡々と、粛々と日々を送る事自体は何も変わらないのだけれど。


これから近所の GS に洗車をしに行き、帰ってきたら結局今年中に終わらせることができなかった某ミックス作業を、家を出るまでの時間、楽しもうと思う。


ここ数年は、年を越す手前の時間は、六本木辺りを徘徊している。

今年も、たぶんそんなコースを通るような気がする。

年を越したあとは、帝釈天であたたかい広島焼を食べ、元旦の朝を迎える前に家に帰るのだ。

これだけは、20年かわらず同じだ。


今夜も、無事に帝釈天であたたかい広島焼を食べられることが、一番嬉しい。


いまはただ、そのときが来るのをひたすら待つ。


みなさまも、どうか良いお年を。

2009-12-26

images of 2009






































2009

ついに 40 代を迎えたこの一年も、残りあと僅か。
ちょうど去年の今頃、2009年という自分にとっての区切りの年に「なにかしないと!」と少し焦っていたのだけれど、いまにしてみるとこんなにも充実した日々を過ごせるとは。


一年を通して、写真家の首藤幹夫さんには大変お世話になりました。
須藤かよさんとのコラボを実現させていただき、劇団唐組と引きあわせてもらい、ジャケットの素材を提供いただき、深夜夜行バスという未知の世界を開拓するきっかけを貰い、等々などなど、今年の重要なポイントは全て氏によっておさえられていたと言っても過言ではないほど。
あらためまして、感謝多謝。


「映画」は結構大きな今年のキーワードだった。
「美代子阿佐ヶ谷気分」を嫁さんと観に行ったのだが、これは我が家にとって貴重なイベントだった。
松村監督の「TOCHKA」が公開されたことに発奮して、頼まれてなんかいないのに勝手に音楽を作ったりした(POP鈴木、徳久ウィリアム両氏に感謝!)
そして今年観た映画にはドキュメンタリー作品が多かったのは、なかなか興味深いことだと思う。


音源を作った、ということについて。
今年なにかをしなきゃ、と僕を焦らせていたものは、まさにコレだった。
ソレができたことで、次のテーマを考えることができるようになった。
そうやって、潜心しつつ、少しずつでも前進するのだ。


親父が、メンテナンスされたこと。
見舞いに通った三ヶ月という期間は、是即、試練の日々であった。僕にとって。僕と嫁さんにとって。僕の家族全員にとって。まぁ、親父本人がまず、そうか。
後になって、いままで気がつかなかった人間関係の溝が存在していたことに気がついたりなど新たな問題が起こったりもしたが、なによりメンテナンスが無事成功裏に終わったので良かったじゃないかと。


あれやこれやとまだまだいろいろあるのだけれど、比較的大きな事を挙げると、こういう一年でした。

と、いうわけで一年の総括。

2009-12-23

故障〜横溝〜怪奇映画〜大掃除 PART1

年末恒例の、ウィルス性胃腸炎で、先週末からダウン。

おかげで、行こうと思っていた某忘年会とか某ライブとかはすべてキャンセル。

過去のブログをみると、ちょうど去年もその前の年も、今の時期になると同じ症状でダウンしていたらしい。

毎年毎年、まるで正確な体内時計があるかのように、かならずクリスマス近くになると絶不調になるなぁ。。なぜだ、、


昨日までは、昼間にテレビをつけたら「横溝正史シリーズ」をやっていた。

黒猫亭事件、真珠郎、不死蝶。

いずれも音楽は真鍋理一郎(ほんとうは「眞鍋」)。

眞鍋氏の音楽、いいねぇ。

横溝の映画版を多く手がけた大野雄二氏もものすごく好きなのだけれど、いかがわしさとか怪しさ、あと奇っ怪なシーンのモヤモヤ度は眞鍋氏の方が好みだ。

大野氏の音楽は、全体的に「格好良い」んだよね。

7th コード(しかもエレクトリックギターが結構フィーチャーされてる)が結構使われているのに、古風なロケーションによく合う音になっているのが、素晴らしい。。大野氏の音楽は。

眞鍋氏の方は、コード感は現代音楽風なのが多いし、テルミンなのかなんなのかわかんないけれど、とにかく不可思議な音が満載。

どちらの音楽家にも、たぶんかなり影響受けてますが。。


昨晩、、というか今日の早朝、なんだかものすごい夢を見たおかげで目が覚めてしまった。

緑効青汁を飲み、リビングのソファに横になってテレビをつけたら、往年の「怪奇映画」をやっていたので、明け方までつい観てしまった。

観たのは、

『美女と液体人間』 
監督:本多猪四郎、出演:佐原健二/平田昭彦/白川由美/小沢栄太郎

『電送人間』 
監督:福田純、出演:鶴田浩二/白川由美/中丸忠雄/平田昭彦

『ガス人間第1号』
監督:本多猪四郎、出演:三橋達也/八千草薫/土屋嘉男/佐多契子

もうちょっと頑張れば不朽の名作(?)「マタンゴ」まで観れたのだけれど、ガス人間の途中で気を失ったみたい。


昭和三十年代の築地、新川、五日市街道(ってどの辺なのだ?)。。。この時代の東京って、良いなぁ。

二十代の八千草薫がかなり可愛い。思わずときめいてしまった。吉永小百合も良いけど、やっぱり八千草薫だなぁ。


あと、「電送人間」で出てきた「軍国キャバレー」って何?(笑)

「もっとキツイ酒くれ」と海軍風のセーラー姿の女の子に注文すると、

「ハーイ、ミサイル一丁!」なんて応える辺り、超イカしてるんですけど。


この頃の怪奇映画って、演出も役者も音楽もストーリーも特撮も、全てが完璧なまでに物凄く良い。

やっぱり CG の擬似的映像よりも、大道具小道具であつらえた本物のセットの方が、胡散臭いし、ある意味リアルだ。

それと、これは編集の妙かもしれないのだけれど、ほどよく懇切丁寧さを割愛している辺りも良い。

「とにかく観客に想像させる」というのが、怪奇映画の醍醐味なのだというのを、改めて思った。


今朝、完全に日が昇ってから再び目が覚めたら、胃腸炎もずいぶん収まった。


嫁さんと車で出掛け、ガストで遅い朝飯を食べ、ホームセンターで洗剤やらなんやら買出しをおこない、昼過ぎからよっこらしょと年末大掃除 PART1 を開始。

大量のゴミを出し、リビングの片付けを終えたところで今日はもう電池切れ。。

とはいえ、ゴミ出しが毎年大変なので、今年の分の3分の1は終えたかな。。

あとは今度の週末に作業部屋の整理(PART2)、流し台周りの洗浄(PART3)を終えれば、無事に来年を迎える準備完了。


我が家の大掃除は三部構成なのだ。

2009-12-20

日曜の夜に

「週末鬱病」なんていうのがあるらしいのだが、日曜の夜っていったら So In Love だろう。

この陰鬱としたイントロが、ぼくにとっての日曜日の夜なのだが。



もっとも、イントロは陰鬱として始まるが、曲としては △7th で解決する。

人生、悪い事もあれば良い事もあるよってことだ。

美輪明宏さんがいう、正負の法則を曲にすると例えばこういうことな訳だ。

ところで、以前、高円寺の円盤にギラギラナイトを観に行ったら、エンディングにこの曲が使われていた。

なんという素晴らしいセンスであろうか。

鳥ちゃん劇場「語り芝居・眉かくしの霊」

首藤さん曰く、ぼくは「ハマりやすい体質」なのだそうだが、なかば自覚はしつつも、いや今回のはそうでもないと思う。

結果、初日、二日目、の二回、荻窪に足を運んだのだが、ハマった、というよりも、一回だけ、というのが勿体無い、というのが正直なところ。

鳥山さんの、泉鏡花に対する愛情というか情熱というか執念のようなものはもちろん熱いものが伝わってきて素晴らしいのだけれど、何よりも、鳥山さんの表現そのものが、ものすごく、面白いのだった。


劇中で流れる、市丸さん(!)が歌う「三味線ブギ」にあわせて踊る境賛吉。

もちろん、ここは鳥山さん一流の演出なのだが、三味線ブギの境賛吉は、境であって境でなくなるように思う。

鳥山さんという語り部による、余談か。

あるいは、ちょっとした幕間劇のようなニュアンスもあったかと思う。

このあと、徐々に「お艶さん」の影がちらつき始める。

こうした「ブリッジ」の使い方は、市川崑監督による横溝正史の映画作品と、なんとなく近いものを感じる。

その意味で、とても「映画的」だと思ったのだ。


公演の会場が、これまた良かった。

昭和初期の雰囲気というのは、個人的に普段はそれほど思い入れはないのだけれど、それでも実際にそうした場所に足を踏み入れると、いろいろと感じ入ることは多い。

僕は、自分の前世を大正後期〜昭和の売れなかった探偵作家だと勝手に思っているのだけれど、開演前にロビーで煙草を吸っているときに、なんか昔ここに来たことあるかも、というような既視感があったのが面白かった。


どてらに外套をまとった鳥山さん、ものすごく素敵でした。

舞台のロケーションや造作も、大変に素晴らしかった。

それらの大道具小道具を活かし、鳥山さんの堺賛吉はほんとにそんな人が目の前で語っているかのように、迫力満点であった。

芝居のベースは、鳥山さんのコミカルな語り口なのであった。

そこに、時折挟み込まれる「ゾッと」させる口調、表情。

このバランス配分が、絶妙。

最後は、背筋がゾッ、っとなって終わるのだが、鳥山さんのハケ方が、格好良い。

ほんと、良いもの観させてもらいました。

2009-12-17

酒と政治

昨夜は、仕事での付き合いしかない人たちとの忘年会。

ぼくともう一人だけの「タバコ組」はテーブルの端に追いやられてしまった。

片方の喫煙者が、もとから政治話が好きなやつで、ちょっとアレだなぁ、、と思っていたら案の定、酒が進むとさらに政治話がしたくてしょうがなくなってしまったらしい。

二時間ちょっとで宴会はお開きとなり、長くて辛い拷問から解き放たれた。

が、どうにも気分悪く、酔い覚ましに会場の新川から新宿まで歩くことにした。

約 9km の徒歩の旅。



内堀通りから麹町に抜ける、いわゆる「番町」界隈は、なぜか昔から好きなエリアだ。

パブロフの犬のごとく、このあたりに来ると猛烈にアジャンタのカレーが食べたくなるのだが、財布には 260円しかないので諦めた。


新宿に到着するころにはいい感じで酔いも覚めた。

家に帰って、いいちこを飲み直そうかな、と思いつつ、風呂から上がったらそのまま気絶。

2009-12-15

さらっと一週間

火曜日、録音@高円寺
popさん、ウィリアムくんにご足労願い、僕の妄想録音にお付き合いいただく。
諸般の事情で、作業できるのは 1 時間だけ、という制約を念頭にいざ開始してみたら、じっさい録音やってるのは 30 分にも満たなかった。
完璧。
いままでのバンド人生で、個人練習を除き、これだけ密度が濃い作業をたった 1 時間で終わらせてスタジオを出てくるというのは初体験。なんとすがすがしいことか。
終わってウィリアムくんは別件へ、popさんとは赤ちょうちんで軽く打ち上げ。

水曜日、ミックス@自宅
こういうのは鮮度が命。
さっさとラフミックスまで仕上げてしまう。

木曜日、引き続きミックス@自宅
ちょっと迷ってあっちいったりこっちいったりしながら、なんとか目処がつく。
明日最終的な自己確認を通したらアップすることにした。

金曜日、ミックス仕上げ@自宅
出来たので、皆さんに試しに聴いてもらうべく、サイトにアップ。

土曜日、外出@初台〜下高井戸〜吉祥寺
初台で IMSTA FESTA 観覧。
APOGEE のフットペダルがちょっといいな、と思ったけど、値段を訊いて「それは高いよ」と思わず口から出てしまう。
このご時勢に、こんな仕様でそのお値段ですか。音は良いのかもしれないけれどさ、、
下高井戸で知人と軽くおしゃべり後、吉祥寺へ。
割礼の山際英樹さんと森川誠一郎さんの DUO を観るために。
ものっすごい良いものを観た。満足。
対バンのトリがなんとマーブルシープ。何年ぶりに観るのだろう。。
ツインドラムの轟音をマンダラ2 の密閉した空間で聴く。
耳がキーーーーーンとなるが、身体が浮くような轟音が心地よく、もういろんなことがどうでも良くなる。
終演後、岩下達朗さんと山際さんにご挨拶して、そういえば土曜日だからバスはもう無いか、と思いながら店を出た。案の定。途中まではバス、残り半分は徒歩。

日曜日、トワイライト・サーガ@府中
嫁さんが「トワイライター」になっちゃったので、しょうがなくておつきあい。
あ〜ぁ、はいはい。
うんうん、そうね。うんうん。
あははは、、、そうか、そうだよね。
うんうん。
と思いながら眺めていたら、あっというまに終わった。やれやれ。
面白くないって訳じゃないけど、男ひとりで観に行く映画じゃないのは確か。

月曜日、打ち合わせ@新宿
打ち合わせといっても沢すすむさんと軽く飲みに行っただけの話。
月曜日のせいなのか、はたまた不況のせいなのか、思い出横町の人の出がなんとなく寂しい。
楽しく飲んだあと、帰宅の途について電車に乗ったら、てっぺんが破れて脳みそのようなものをはみだしているカツラをかぶったおっさんが目の前に座っていた。
その破れたカツラをみたとき、ああ、いまってほんとに不況なんだ、となぜか実感してしまった。

2009-12-14

T IS FOR TOCHKA











映画「TOCHKA」にインスパイアされ、音楽を作りました。

http://shuhey.com/20091208/

しばらく、公開します。

ダウンロードは、ご自由に。

勝手に売ったりしなければ、コピーも可能とします。

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I inspired by "TOCHKA" movie made in Japan.

So, I make the music for own inspiration.

http://shuhey.com/20091208/

These data is free download.

Only personal use, you can copy it.

But, if you think for sale it, you must inform me.

Best regards.

2009-12-07

neofest2009

先日大阪で知り合った、belly roll film の谷口監督の短編二作品を観るため、神田の neoneo坐へ。

二つの作品の間には二年の間隔があるらしいのだが、どちらもストーリーテリングが面白い。

一方は 16mm フィルムでの撮影、もう一方はデジタル、という違いや、シリアスもの、コメディもの、というジャンルの違いもあるのだが、いずれにも観客に対して丁寧にストーリーを伝えようとする意思が底辺に流れているようで、観ていてとても心地よかったのであった。

小気味良いテンポ感も素敵。

次回作も、とても楽しみであります。


他の監督作品も印象に残るものばかりであったが、僕が観た 10作品中、ひとつだけドキュメンタリー形式のものがあり、これがもうかなり衝撃的であった。

自分の奥さんとの馴れ初めから第一子出産までを追った内容であったが、ひとことで言えば、「まるはだか」。

淡々と、しかし確実に「興味津々」な目でカメラを駆る監督と、被写体である奥さんとの間にある開けっぴろげな空気感が素晴らしい。

かと思えば、ラスト近くの「どストレート」な出産シーンにただもう圧倒されてしまい、見終わったあとアタマがボーっとなってしまった。

なぜだか劇中歌を歌っていた元「たま」の石川さんの歌が、気持ち悪いくらいローファイのくせに心にぐっとくる妙といい。


などなど、ほかにも盛りだくさんの作品群を観ることができて、しばし至福のひとときでした。

2009-12-03

トマトの味噌汁

たまには料理ネタなど。


以前、近所の飲み屋で注文した「ご飯」についてきた「トマトの味噌汁」があまりに美味かったので、自宅でも挑戦してみました。

トマトって鰹出汁とものすごく相性が良いみたい。

トマトの酸味と鰹出汁の風味だけで味がはっきりしているので、味噌の分量は控え目でよい。

トマトのリコピン酸は動脈硬化を防ぐ効能もあるし、血圧が心配なひとはこれお勧めです。

我が家では、隠し味に「おろししょうが」を小さじ一杯ほど入れました。

冷え性対策、、というよりも、しょうがの風味って味噌汁とよく合うんです。


■レシピ(4人分)

水(お椀で三杯)※あとで足します

出汁用こんぶ( 15cm 四方くらいのを一枚)

かつを節(ひと掴み、、おれの手は大きいので、女性なら「ふた掴み」かな)

トマト(ほどよく熟したのを一個)

長ネギ( 1/2 本)の白い部分

おろししょうが(小さじ 1 杯くらい。好みで調整してください。)

味噌(今回は大さじ 1.5 杯を目安に。分量は味噌の種類にもよるので、いつもの分量よりもやや少なめ、と思ってください)

※あると便利な道具・・・ステンレスの網笊、ステンレスボウル


■作り方
  1. 鍋に水とこんぶを入れ、超弱火にかける。15分~20分くらい。
  2. 鍋の中身が温まり、湯気が上ってきたらこんぶを取り出す。
  3. お椀一杯分程度の水を鍋に加え、かつを節を入れ、コンロの火を中火に上げる。
  4. 沸騰する手前で鍋を火から外し、ステンレスの網笊などでかつを節をボウルに漉し、ボウルに溜まっただし汁だけを再び鍋に戻す。
  5. 出汁の準備をしながら、トマトは皮の湯剥きをする。まずはお湯を沸かしておく。
  6. ヘタを包丁の先っちょなどでくり抜いたあと、ヘタと反対側の「へそ」のところで交差するように、薄く十字の切り込みを入れる。
  7. 網笊に、「へそ」が上を向くようにしてトマトを置き、沸騰したお湯をその上からかける。
  8. 十字の切り込みの交差しているところからきっかけを作り、指で軽くつまむとトマトの薄皮が剥けるので、要領よく薄皮を剥いてしまう。
  9. 薄皮が剥けたトマトを、好きな大きさで薄切りにする。
  10. 薄切りになったトマトを、鍋の出汁に入れ、少しだけ炊く(沸騰しないように注意する)
  11. トマトにほどよく火が通ったら、おろししょうがを加え、味噌を溶く。味噌は、最初は必ず少ない分量で入れて、好みの味に調整してください。
  12. 最後に、薄く斜切りした長ねぎを浮かべて、完成。

ちなみに、メインディッシュは「きのこたっぷりうどんちゃんぷる」にしました。

こっちのレシピは長くなるので割愛。 はは。

我ながら、肴が良かったので昨日はいいちこをつい飲みすぎました。。