毎週楽しみにしている「題名のない音楽会」を観ていたら、故・羽田健太郎氏がソロで「星に願いを」を演奏している音と映像に、佐渡裕氏指揮、オーケストラ・アンサンブル金沢の演奏をかぶせるという試みをやっていた。
これが、ものすごく良かった。思わず、涙が出てしょうがなかった。
羽田氏の速いパッセージの中に、そこはかとない優しさが込められたピアノの演奏と、羽田氏のお弟子さんだった山下康介氏の愛情がこめられたアレンジ、そして佐渡氏の羽田氏への敬愛が込められた指揮。
音楽は、ときとして奇跡を生む。
まさに、目の前で奇跡が生まれた瞬間を観た。
今日。
映画「美代子阿佐ヶ谷気分」で素晴らしい楽曲を提供されていたスパルタローカルズが解散を発表したことを知った。発表は昨日(8/2)だった。
僕自身、やってきたバンドが解散したという経験は幾度か経てきているし、いちファンとして好きだったバンドが解散した、ということもこれまでも何度も観てきた。
だけど、このバンドが解散する、という事実ほど、残念に思ったことはない。
何年か前、「トーキョウバレリーナ」という曲がリリースされたとき、某 CD ショップで視聴してあまりの格好良さに、思わずその場で泣いてしまった。その時から、彼らが大好きだった。
縁あって、映画の中だけど彼らと共演できたっていうことが、僕にとって一番のご褒美だった。
その、スパルタローカルズが解散する。
ほうぼうで言いふらしているのだけれど、美代子阿佐ヶ谷気分のオーラスでかかる彼らの「水のようだ」という楽曲が、ほんとに素晴らしい。
http://www.youtube.com/watch?v=klrSvIPIuTw
音楽をやり続けてきて、彼らのこの曲と巡り会えたことに、いま一番の歓びを感じる。
バンドは解散するのだけれど、彼らが残してくれた音楽はずっと、残る。
涙が出てしょうがないのだけれど、現実はいつも、こうだ。
受け入れなければ。
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