2010-05-19

苦悶式最終章、第一幕

というワケで、昨日、ついに生まれて初めての外科手術を受けてきたのであった。

病院で書いてもらった診断書の手術名欄には、「痔瘻根治術」と記載してあった。

手術の具体的手順に興味があるひとは勝手にググるなりするとよろし。

ただ、間違っても「痔瘻」で画像をググったりしないように。

特に食事前には(今回は冒頭で注意喚起してみた。おれって優しい)


手術自体は、だいたい 30分くらいで終わった。

というか、たぶん 30分くらいだったと思う。

執刀医の先生が、たぶん 30分くらいで終わるでしょう、と、手術前に言っていたのを鵜呑みにしているだけだが。


その手術であるが、まずは尾てい骨付近に麻酔注射を 3 本ほど突き立てるという殺人技から幕を開けた。

手術台にはうつ伏せの姿勢で、膝を 90 度曲げられる姿勢で横になったのだが、ちょうど顔の辺りに折りたたまれた清潔なバスタオルが敷いてあった。

1本めの麻酔注射がブスッ、ときたとき、おれはバスタオルを口いっぱいに咥え、白眼を剥いて「フンガッ」と声にならない叫び声を上げたのであった。

2本目は、1本目の麻酔が効いてから・・と思っていたら、すかさずやられた。

2本目の場所は、たぶん人間の急所だと思う。

こんどはバスタオルを咥えるのももどかしく、ストレートに「痛ったッ」と叫んでしまった。

ここで先生から「動くと麻酔の薬がちゃんと回らなくなるから、動かないでッ」と注意されるが、3本目の時はもうどうしようもなくなってただ「くひー」とくぐもった声をあげるしかできなかった。

この時点で、病院に来てしまったことを激しく後悔。


麻酔って、歯医者でやられるやつはすぐに効くけど、こういう場合のはそんなに即効性じゃないのね。

まだ尻全体がしっかり敏感な状態で、手術の準備が冷酷に進行していく。


尻の山を、左右片方ずつ、それぞれ右の山は右側に、左の山は左側に、ガムテープのようなものでひっぱられて固定されていく。

要するに、ケツメドが全開状態になるわけだ。

これが、ものっすごく痛い。


そして、120% 全開した尻の山をかき分けて御開帳された菊の御紋周辺に、消毒薬で湿った脱脂綿が執拗にぐるんぐるんと円を描く。

これが、ひんやりとして、意外と気持ちいい。


・・とか言ってる場合ではなかった。


あっ、という間に肛門付近に形状未確認の金具が取り付けられ、レーザーメスらしきぱちぱちいう音、ときおりぐぐッ、と押し広げられる肛門の苦痛が、一気に押し寄せてきた。


あとは、脂汗と呻きをこれまでの人生分ほど搾り出していたことしか覚えていない。


先生の「じゃこれから縫合します」の声で、ああ、やっとこれで終わりか、と油断した瞬間、針がぷつ、と刺さる感覚が脳天まで貫き、もう少しで本気で失神するかと思った。


手術は無事終了。


先生が、「これが今回除去した種です」と言って見せてくれたものは、ピスタチオナッツ 2個分くらいの、血と肉の塊であった。

ごま油と塩と卵の黄身で和えて食べたら美味そうであった。


麻酔でふらふらになった下半身のせいで、よろよろと休憩室に移動する。


1時間ほど点滴を受け、傷口をガードする脱脂綿を交換してもらったりした後、今日のところはあとはお帰りください、となった。


会計を済ませて外に出ると、5月とは思えないカンカン照り。

もそれだけでふらふらになりそうなのに、尻付近の違和感のせいで思うように歩くことができない。


ちょうど昼時で、しかも先生からは朝から何も食べるなと云われていたために相当腹が減っていた。

しかし、食べる、ということはいつかはウンコをしなくてはいけない。

この状態で排便って出来るのだろうか。 

先生は「今日から大丈夫ですよ」と言っていたが、なんだかおれの本能は「うんこしんたくない」と叫んでいる。

そんな、にっちもさっちもいかない状態で、どうにか家に帰ってきたのであった。


とりあえず、第一幕はここで終わり

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