『幻燈写真ツアー(Photographic Magic Lantern Tour)』@下北沢 LA CAMERA
土日の二日間にわたり、多数ご来場いただきました皆様、まことに有難うございました。
LA CAMERA の皆様、首藤さんのご家族の皆様にも大変お世話になりまして、有難うございました。
首藤さん、たいへんお疲れさまでした。 今週末の大阪も宜しくお願いします。
いつも言っていることですが、首藤さんのスライドにはほんとに情報量が多い。
そこに音楽を当てるとき、いかにスライドの情報量との間隔を測るかが最大のポイントだ。
少ない言葉数で何かを抽象化する、かつ、ある程度は的を得た表現にしたい、という作業は、噺家がよくやる「なぞかけ」ににているような気がする。
「そのこころは」というオチを聴いたときに、聴衆は「ああ、なるほど」と腑に落ちるという、あれです。
この二日間、ぼくなりのなぞかけ作業を、鬼の集中力を駆使しつつも、楽しんでいたのでした。
ほんもののなぞかけとちょっと違うのは、「そのこころ」はその場に居てくださっている皆さんが、思い思いにいろんな想像/妄想をしてくれたらいい、ということ。
いちおう、こちらとしてはわりと明確な答えを持っているつもりだし、それを伝えようと奮闘はしているのだけれど、どう感じていただけたのかなというのは、みなさんの宝物だと思うのです。
自分だけの宝物って、たまに人に見せたくなることもあるけれど、ふだんは大事にとっておくもの。
そっと大切に、心に飾っておいてください。
話は遡り、そんなぼくらのライブの一日前である金曜日、坂本宰の影「モノローグ」を観るために、渋谷 UPLINK へ行く。
途中、LA CAMERA に立ち寄って明日からのご挨拶を兼ねて機材の確認をし、下北沢から渋谷まで雨が降りしきる中を歩いて移動。
会場に着いたのは OPEN の 30 分前、、、のつもりだったけれど、入口の張り紙を見たら開場/開演の時間が 30 分ずつ遅れとる、、、。 あはは
坂本君にとって初めての会場なので、きっとかなり慎重に準備してるんだろう、と勝手に納得し、時間をつぶそうと近くのベローチェに入った。
レジで注文していると、そこにいきなり松村監督がお店に入ってきた。
おー!
訊けば、ユーロスペースで上映されていた松村監督の「TOCHKA」に、毎日通っていたのだとか。
観客の様子を自分の目で確認しないと気が済まなかったのだろう。
松村監督らしい、誠実で真摯な姿勢だ。
毎日、映画館に向かう前に、このベローチェに立ち寄って必ず気合いを入れていたらしいのだけれど、たまたま入った店でこうして出くわすってのが、なんだか不思議な縁を感じてしまう。
ユーロスペースでは無事楽日を迎え、このあとヨコハマ国際映像祭、大阪、神戸、名古屋での上映が待っているそうである。
TOCHKA は、そんじょそこらの映画ではない。できるだけ、多くの人に観て、感じてもらいたい。 なんとか全国で上映させてあげたい。
やがてお互いにほどよい時間となり、ふたりでベローチェを出、松村監督はユーロスペースへ、ぼくは UPLINK へ。
二週間のあいだに二つの公演に臨むという。
いまは、坂本君のなかでなにかがスパークしている時期なのだろうか。
先日の plan-B の打ち上げで、何人かのお客さんから坂本君へのちょっとしたリクエストがあったようなのだけれど、UPLINK ではそれらが見事に反映されていたように思う。
お客さんは、自分が観たいものを観るために足を運ぶ。
表現者は、お客さんが観たいと欲していることに対し、自分なりに料理したものを提供する。
そこが、表現者としての「腕の見せどころ」だ。
そういう、「観る人を意識した表現」を緻密に丁寧に展開している坂本君もまた、誠実で真摯な人間である。
ものすごく、良い物を観させてもらった。
で、これはかなりどーでもよいことなのだけれど。
UPLINK での坂本宰の影を観にいらしていたなかに、旧知の方が何名かいらっしゃった。
そのうちのある男性の方が、ぼくが髭を剃ったことに反応してくださった(笑 あはは
この方は、普段からものすごく気遣いの上手な方。
こういう人は間違いなくモテます。 ええ。
で、もうお一方、こちらは女性の方なのだけれど、彼女も髭がないことに気づいてくれたのでした。
世の男性諸氏、女性が髪形を変えたらちゃんと反応してあげましょうね(笑
そんなこんなで、僕的にちょっとうれしいこともあった渋谷の夜でした。
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