先週末から今日にかけて、いずれも内容のある素晴らしいものを観てきた。
**土曜日
「あがた森魚 / ややデラックス」@シアターN渋谷
なんとなく、唐十郎さんの「シアトリカル」を、観ていて思い出した。
それは、内容が似ているとかではなく、「オバロク」(いま作った造語。over sixty )な表現者の方々が、いまこの時代どんだけパワフルなんだよ! と、 観ていてつい、高揚してしまう。
矢野顕子さんが「あがたくんみたいな人は世界中見渡してもまずいない希有な存在だから、国が保護した方が良い」というような発言をされていたが、どうせやるなら、南米あたりにあがたさんのアトリエ/スタジオでも作ってもらって、海外旅行の永久フリーパス券を発行しちゃう、なんてのはどうだろうか。
あがたさんが好きな時/好きな場所に移動できる方策を練ってあげれば、あと面白い人材は自然とあがたさんの周りに集まってくるんだから。
そんなのがほんとに実現しちゃったら、すごい音楽、すごい映画、すごい芝居、などなどが魔法のようにわんさか出来るんじゃないか。
あがたさんは、そういう待遇に値する稀代の表現者だと、真剣に思う。
**日曜日
坂本宰の影「クライマクテリック」@plan-B
あっという間に時間が経ってしまった。
それくらい、構成/密度/演出のバランスが素晴らしかった。
そして、いままで幾度か拝見しているから思ったことだが、回を増すごとに坂本君のプラン/シナリオ/技法が、どんどん緻密になっていっている。
最初に観た時から坂本宰の影という表現は緻密で繊細だと感じていたが、そんなぼくはまだまだ甘かった、と思わせられるくらい、今回のはさらに緻密さや繊細さを感じた。
しかしながらそこにあるのは、イマジネーションを刺激し、喚起させる広大な森。
ただ影が揺らぐ様に魅せられているうちに、時間は無情にも過ぎて行ってしまうのであった。
**水曜日
「アンヴィル!夢を諦めきれない男たち」@TOHOシネマズ六本木
もうほんとに素晴らしかった。
バンド(ことにメタルバンドなどは特に)という存在には、色んな幻想がつきものだけれど、いっさい、そういうのは無しだ。
爽快!のひとこと。
ANVIL はあんまり知らないのだけれど(知人のなかにはそうとうな ANVIL 好きが居た)、格好いいな、新作。
歌詞も、裸のままの言葉が用いられている感じで、ほんとに良いな、と思った。
CD 買っちゃうかなー。
日本盤はソニーから出てるらしいけど、無理にそういうの作んないで、本人たちとの通信販売だけでよかったのでは。
日本人向けの販売窓口を作るぐらいにしとくとか。
などと心配しちゃったのはぼくだけだろうか、、苦笑
あと、ここ最近のマイケル・シェンカーが拝めるのはお宝映像か。
P.S.
何度観ても、中央の建物は手塚治虫氏が未来を描いた画そのものだ。
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